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3Dプリンタの明日を妄想する

本コラムでは3Dプリンタに関係する業界のオピニオンリーダーに、3Dプリンタの現在、未来を語っていただく。明日は誰にも分からない。だからこそ、夢や妄想が明日を創る原動力になる。毎回、次の著者をご指名していただくリレーコラムなので、さまざまな視点での3Dプリンタの妄想をお楽しみください。

 

 
 

Imagination for 3D Printer

第14
3Dプリンタの進化とデジタルモノづくり

三谷大暁/株式会社VOST

三谷大暁(みたに ひろあき):株式会社VOST最高技術責任者。1984年鳥取県倉吉市生まれ。横浜国立大学出身。3D CAD/CAMソフトウェアやIoTを通じた製造業向けの「設計から製造」までの効率化から、AI・機械学習を用いた経営問題の解決など、幅広い業種へ多数のコンサルティングの経験を持つ。株式会社VOSTの立ち上げメンバーで、最新の技術を複合的に融合し、分かりやすく伝えることをモットーに活動している。
http://vost.co.jp

 


●3Dプリンタのこれまで

こんにちは、株式会社VOSTの三谷です。私たちは「最新技術の融合」をテーマに、3D CAD(Fusion 360)やIoT、AIなどの最新技術の教育やコンサルティングを通して、誰もが最新技術を使いこなす世界を作ろうとしています。

今回は「進みゆく3Dプリンタの進化とデジタルものづくり」というのをテーマにお話します。3Dプリンタの歴史は長く、30年以上前から概念ができ、さまざまな造形方法が研究開発されてきました。3Dプリンタの歴史と検索すると、いろいろな方が書いていると思いますので割愛しますが、決して新しい技術ではなく、設計者、特に上流工程の初期段階の試作用途でよく使われていました。

3Dプリンタによる工業用パーツの試作モデル。(クリックで拡大)
出典:https://3day-printer.com/standard/industrial
 

それが大きく変わったのが2011年頃だと言われています。FDM方式と呼ばれる、熱でプラスチックなどの樹脂を溶かして積層していく方式の特許が切れて、RepRapと呼ばれる「3Dプリンタで3Dプリンタを作ってしまおう」というオープンソースのコミュニティができ上がりました。

2012年頃には家電量販店にも並ぶ、3Dプリンタブームと呼ばれる流れがきました。しかし当時の3Dプリンタは、安定性がなく、機種によっては5回に4回は造形に失敗するものもあったりしました。

2014年頃には今でも人気のUPシリーズやAfiniaシリーズが登場し、造形の安定性や精度が格段に上がりました。この頃からデスクトップ3Dプリンタの一大ブームは落ち着いてきたように思います。


「UP! Plus2」。
 


●デジタルファブリケーションの時代へ

それと同時に、3Dプリンタを普通の道具として使いこなす人が増えてきたように思います。ブームのときには、一家に1台の時代が来る! などと、使い道が不明なまま、とにかく流行っている感じでしたが、作りたいものや目的が明確にあり、それを作るために必要な道具としての3Dプリンタ、という認識が定着しました。それと同時期、オートデスクから出されたFusion 360が、プロ仕様の高機能3D CADにも関わらず個人であれば無料で使えることで、3Dプリンタに限らず、デジタルでものを作るデジタルファブリケーションが広く浸透してきました。

また、3Dプリンタの造形方式も多様化してきており、FDM方式よりも高精度の出力が可能な光造形3Dプリンタも数十万円という価格で手に入る時代になってきました。


「form2」。
 

一時期の精度アップにより、進化が止まっているように感じるデスクトップ型3Dプリンタも、近年ではより安定度と精度が増し、企業ユーザーも数百万円する業務用3Dプリンタを1台購入するのではなく、数十万円の3Dプリンタを十数台買う、という新しい使い方も出てきました。


「Raise3D Pro2」。
 

そして、2019年、最新の3Dプリンタ「Infinity 3DP」が登場しています。こちらはわずか25万円程度という価格ですが、ものすごい精度を持っています。台湾製の3Dプリンタなのですが、ほとんどの構成部品が日本製だそうでして、ハードウェアの精度が非常に高いことが特徴です。

高精度の3Dプリンタ「Infinity 3DP」によるモデル。(クリックで拡大)

 

通常発生するFDM特有の積層痕はほとんど目立たないレベルで、精度も非常に高くなっています。



●着実に一歩ずつ

このように、3Dプリンタはどんどん進化をしています。3Dプリンタの明日は、確実に進化をしていくものだと思っています。現状ネックになっている精度の問題や造形時間の問題もまた、今までにない思いもよらない造形方法によって解決されていくでしょう。

ただ、それは夢のような目覚ましい発展ではなく、着実に一歩ずつの進化だと思っています。数年前の3Dプリンタブームの際には夢のような話を多く聞きました。しかし、それらの多くが夢のまま終わってしまいました。これは、3Dプリンタ自体が目的になってしまったからではないでしょうか? 新しいものづくりのための手段としての3Dプリンタが、堅実に成長していくことを願っています。

あらゆるソフトウェアや技術はオープンになってきていますので、お金をかけなくてもそれらの技術を使いこなすことが容易になってきています。使いこなすまでのスピードをどんどん上げること、それが今からの時代に求められていることだと感じています。

私たちはこの学びのスピードを上げるお手伝いをさせていただいております。是非ご参加いただき、最新の技術を習得してください。



次回の執筆は内野博之さんです。
(2019年2
月20日更新)

 

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