●3Dプリンタの導入
造形を始めたが6年前の2017年。Facebook関連で知り合った原型師さんからワンダーフェスティバルの合同ブースに誘われまして、急遽突貫にてZBrush coreで造形開始。その時に購入した福井信明さん(故人)の書籍が一番の先生です。ボロボロになるまで読みました。
「WENDIGO」 一番最初に販売したガレージキット。(クリックで拡大) |
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初めて導入した3Dプリンタは、当時お値段的にお手頃だったFLASHFORGEのFINDER。FDM形式でフィラメントもお安く、スピード重視のテスト出力も手軽でした。ですが正直なところ、画面の中の密度を再現できるようなクオリティでの出力はできず、ヤスリがけとパテ盛りでようやくフィギュア原型としての形にまとめられた…という印象ですね。それを原型にシリコン複製し、販売いたしました。
出力品にヤスリ、パテ修正などを行った原型。エッジを出したかった箇所には、メタルパーツなども使ってます
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シリコン複製をしてレジンに置き換えたもの
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それ以来、複数の3Dプリンタを経まして、現在メインマシンの「Phrozen 8k mighty」では、目を凝らして見ないとほぼ積層が確認できないクオリティになっています。たった数年で驚きの進化ですよね。
1/20サイズのミニチュアフィギュア。精細なディテールもしっかりパリっと出てくれてます
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これはキットを購入してくれたお客様からもご感想をいただいておりまして、一番楽しい「塗り」の工程にすぐ取り掛かれられるというのが、売り手としても嬉しいです。作り易かった、また欲しいって感じてもらえたら、一番ですよね。
●製作の流れ
造形をするにあたり、まずはしっかりとしたイメージイラスト作りから始めます。ラフで済ますこともあるのですが、元漫画業なので結構しっかりと仕上げちゃってます。
そのイメージイラストを元にZBrushで造形。ZBrushは何年も触ってる割に基本的な機能(粘土をこねるような)だけで、ほぼ造形しています。山ほどある機能をしっかり使いこなせたら、もっと造形スピードも上がると分かっているのですが、これからの課題で!
まずラフを描く
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ラフを元にZBrushで造型。(クリックで拡大)
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●製作代行としての利用
イベント出展、通販などで3Dプリンタを利用する以外にも、個人向けガレージキットの代行製作業では、追加パーツの製作などカスタムに大いに貢献してくれています。
例えば「キャラクターに合った専用の台座」を作る場合。少し前なら、パテや粘土を盛って、ジオラマ用の木々のパーツを製作して、という工程だったのですが、ラフのCGをZBrushでモデリングしてお客様にチェックしてもらい→クリンナップ→出力という工程をふまえることで、イメージの齟齬をなくせるようになりました。途中なにかしら追加、という注文にもスピーディ-に対応できますので(^^
特にサイズの変更。数パーセント大きく…などの調整も対応も出力時のパラメーターを変更するだけで可能です。改めて夢のようなマシンだと感じます。
受注生産のリクエストにもスピーディーに対応
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●生活の一部に
料金の面などではパテや粘土より3Dプリンタ用レジンは割高なのですが、別の作業の間に出力している、というのは複数案件を進める中では大きなメリットに感じます!
現在うちには5台の3Dプリンタがありまして、かなり生活スペースを圧迫はしているのですが、もうなくてはならない生活の一部ですね。近いうちにまた1台増えそうな予感もしますし!
次回の執筆者は田中寛晃さんの予定です。
(2023年4月3日更新) |